2013年2月号 中小企業は、稼ぐ力をつけることが課題
中小企業は、稼ぐ力をつけることが課題
中小企業の借金返済を猶予する中小企業金融円滑化法が3月末に期限が切れるため、政府の激変緩和の支援が相次いでおります。
具体的には、企業再生支援機構を改組して地域経済活性化機構、中小企業再生支援協議会、事業再生ファンド等が中小企業の再生支援を担っていくことになります。
いずれも支援対象企業は、独自の技術やサービス、商品を持ちながら業績が低迷しているような地域の中堅・中小企業を再生支援していきます。販路拡大や新商品の開発、業務提携など経営ノウハウを提供し、中小企業の稼ぐ力を高めていくものです。
金融円滑化法の適用を受けている中小企業経営者は、競争力をいかに引き出し、安定した経営基盤をつくれるかが課題であることを十分認識しております。しかしながら、自助努力ではどうにも解決できない課題と日夜戦っているのが現実であります。
そのためにまず政府には、 ①安定かつ廉価なエネルギーとりわけ電力供給 ②法人実効税率の負担軽減 ③柔軟な雇用労働規制の実現 等を期待しております。
一方金融機関に対して、金融円滑化終了後構造的な課題が解決されてない場合は、金融機関同士の協調体制が維持されるかどうか不安を抱いております。
実際に金融円滑化法を適用している債務者において、地域金融機関が協調支援しているのも拘わらず、メガバンク等は債権回収会社へ債権を譲渡しているケースがあります。
金融機関は、融資先の資金繰りだけでなく融資先の状況をきめ細かく把握し、経営課題の解決を支援するコンサルティング機能を発揮してほしいものであります。
金融機関は、金融円滑化法終了後真価が問われることになるのではないかと考えますがどうでしょうか。